新着情報

News

お知らせ若者神山町

【移住交流促進ポスター制作プロジェクト】取材を行いました! ~中川さん編~

2024.03.07

先日ご紹介した、移住交流促進ポスター制作プロジェクトのデザイン合宿にて、徳島に U ターンした中川 麻畝(まほ)さんにお話しを伺いました。

神山町出身の中川さん。幼少期から中学生までの 15 年間を神山町で過ごし、高校進学とともに徳島市内へ。幼い頃は近くに大きなショッピングモールもなく「絶対都会に出てやる!」と、都会への憧れを抱いていました。実際、大学進学とともに神戸で住むようになって初めて「外からみる徳島や神山の良さ」を改めて実感し、徳島への U ターンを決めたそうです。

▼都会に出たからこそ気づいた、神山の魅力

神山町の魅力に気づいたのは、一度都会での暮らしを経験できたからです。神山町の暮らししか知らなかった中学生時代は、自然があるのが当たり前の生活でした。中学校の体育では水泳の授業がありますよね。実は神山町の学校にはプールがないから川で泳ぐんです。それを都会の友だちに言うと驚かれました(笑)。自分にとっては当たり前だと思っていましたが、自然が近くにあるからこそできる経験なんだな、とそこで知らされました。徳島は山でも海でも遊べる。自然が遊び場。良い環境で育っていたことに改めて気づきました。
運転免許を取得してからはまた別の徳島県の魅力も知りました。同じ山でも祖谷の山の中は全然景色が違ったり、お隣の佐那河内村の大河原高原から見た夜景もキレイですが、反対側を向くと空いっぱいの星が広がっていたり…と、新しい発見が新鮮でした。
また、近所の人同士距離が近いのも田舎ならでは。神山に戻ったときにはみんなに「帰ってきたんやな、おかえり!」と、たくさんの人が温かく迎えてくれました。その言葉を聞いて、改めてここが私の居場所なんだな、とほっとしました。

▼神山町への移住をお手伝いする日々

私は現在、移住交流支援センターで神山町での移住を考えている方の移住相談に乗ったり、空き家の家主さんから利活用の相談を受けたり、サテライトオフィスやシェアハウスなどの管理をする仕事を担当しています。相談を受ける方の中には都会からの UIJ ターンの方もいますが、実は一番多いのは徳島県在住の方です。少人数教育の良さに魅力を感じていらっしゃる子育て世代や、最近では 20~30 代の単身者の方も増えてきました。
都会からの移住者の方からは、また違った角度の徳島の住みやすさを教えてもらいました。と言うのも、徳島県は自然が多い環境でありながら、ビジネスをする上でもちょうど良い距離なんだそうです。東京へ行くのも飛行機で片道 1 時間弱、大阪にも日帰りできるという立地面でメリットは四国四県の中でも高いと言ってくれます。また、お節介過ぎるほどでもなく、ちょうど良い距離感でサポーティブな人間関係が心地良いと言ってくれる方もいます。神山に引っ越してくると同時に町内にある仕事に就く方もいますが、コロナ禍を経てテレワークが浸透したので、神山に移住してからも東京・大阪の仕事を、この場所でやるという人も前に比べると増えてきたように思います。
地元の小さい夏祭りひとつとっても変化を感じることができます。お祭り会場に来る全体数は昔に比べると減ってしまっていますが、若い子育て世代の人や外国の方は増えています。町内ではサテライトオフィスができたり、4K 映画祭が開催されたり、新しいお店もオープンしたりと、賑わいも生まれています。

▼これからの目標、目指すべきゴール

神山町では人口が減り、空き家がどんどん増えている状況です。移住相談を受けて空き家をご紹介する場合もあるのですが、夜は外灯が点いておらず家の周りも荒れているのですが、いざ人が住む環境を整えると夜も電気が点き、家の周りも明るくキレイに変わります。自分の仕事を通して町全体がもっと明るくなれば嬉しいです。
空き屋のお仕事については相続や法律など専門的なことが必要な場面も多いので、まだまだ勉強して身に付けていきたいと思っています。
移住者の方も少しずつ増え、多様な方が増えている中でも「自然が豊かで人が温かく、優しい」という神山町の根本的な良さは変わらず今の形のまま残っていけば良いなと思っています。