今期、徳島で初のプロバスケットボールチームとしてB3リーグに参入する「徳島ガンバロウズ」。徳島県出身の起業家で株式会社メディアドゥ(東京都)の代表取締役である藤田社⾧が、「バスケットボールを通じて徳島から日本を元気にする」を理念に掲げて創設された。
初代ヘッドコーチを務めるのはデマーカス・ベリーさんだ。数多くの国でヘッドコーチの経験を持つ。
「この1 年が『徳島ガンバロウズ』というチーム組織の文化を作っていく上で非常に大切だ」と語る。公開練習中、ベリーヘッドコーチはよく「コミュニケーション」という言葉を口にしていた。どうしてそれほどまでに「コミュニケーション」を大切にしているのか尋ねると「選手全員が20代という若さや、今年出来たばかりの新生チームだからということを言い訳にしたくない。選手達も段階を一歩ずつ上りながら日々成⾧してくれている。これを継続してくために、練習中も選手同士でコミュニケーションを取ることを意識してもらっている」と、チームに対する熱い思いを語ってくれた。
キャプテンを務めるのは、開幕戦の相手チームでもある「横浜エクセレンス」から移籍された、塚本雄貴選手(背番号2)だ。塚本選手は昨シーズン、ベリーヘッドコーチと同チームに所属していた。その繋がりもあり、ベリーヘッドコーチのもとで今年もプレーを継続したいという想いで、徳島ガンバロウズへの移籍を決めた。また、滅多にないチームの立ち上げに携われること、そしてそのチームで選手としてプレーできることに意欲を示されていた。
また、9月2日から行われた那賀町合宿では、普段以上にチームメンバーのことを知ることができ、有意義で楽しい時間を過ごせたという。神奈川県出身の塚本選手は那賀町ほど自然があふれている場所を訪れるのは久しぶりだそうで、自然のエネルギーを全身で感じたと話してくれた。
塚本選手には横浜エクセレンス時代からの熱心なファンも多く、神奈川から徳島まで練習の見学へ駆けつけるほどだ。得意なプレーは仲間の良い所を引き出す「アシスト」。開幕戦ではチームの司令塔として、チームを勝利に導く姿に注目が集まりそうだ。
副キャプテンを務めるのは、徳島県出身の速井寛太選手(背番号45)だ。速井選手は昨シーズン、徳島ガンバロウズの傘下にある「徳島ガンバロウズオルト」でプレーをしていた。
速井選手がバスケットを始めたのは中学校から。スラムダンクの影響や、体育の授業でバスケットボールが楽しかったという理由で、現在までバスケットボールを続け、現在に至る。「徳島ガンバロウズでは、最年⾧選手が28歳というチーム全体の若さあふれるフレッシュなプレーを生かして、バスケットボールで徳島の地方創生に貢献できるようなチームにしていきたい」と笑顔で語ってくれた。
プレー中は「泥くさいディフェンス」を心がけているので、その姿を見て欲しいと語る。
「誰でもできるようなことを一生懸命にすることで、自分のプレーを見た子どもたちの中で目標になれるような選手でいたい」とも。速井選手は謙遜して「誰でもできるようなこと」と表現されたが、試合中にコートの中で攻守がハイペースで入れ替わる中でしっかりと相手にディフェンスとして付くのは簡単なことではないと、バスケットボール未経験の私でも感じ取ることができた。コートの中でプレーする姿を見ていても、全身でディフェンスに徹するのがとても印象的だった。
速井選手はプレー以外でも小・中学生を対象にしたクリニック(スポーツ教室)の開催なども重視していきたいそうで、「小さい頃からバスケット選手と関わることで子ども達の目指す場所がより明確になって欲しい」と考えている。
今年はFIBAワールドカップの日本代表の活躍で、2024年開催のオリンピック・フランス大会への切符を勝ち取ったことにより、バスケットボールの注目度は高まっている。それについて、ベリーヘッドコーチは「この盛り上がりをみせる波に徳島ガンバロウズも乗って、開幕からの勝利、そしてB2リーグへの昇格を目指したい」と前のめりだ。塚本選手・速井選手は共に「バスケットボールがメディアに大きく取り上げられることに喜びを感じ、この機会をきっかけにバスケットボールの魅力を様々な人に知って欲しい」と語った。皆さんの力強い言葉を聞いて、徳島のバスケットボール熱をさらに熱くさせるような試合が展開されることを確信した。
「がんばれ!がんばれ!ガンバロウズ‼」を合い言葉に、まずは10/6(金)19:30~、
10/7(土)14:30~の開幕戦に足を運んで、チーム開幕&B リーグ初参入&初勝利を一緒に盛り上げましょう!