フリーランス、地域コミュニティ運営(なりわい小松島)
島田さおりさん
鹿児島県出身の島田さん。転勤族の夫について宮崎県や和歌山県、兵庫県を転々とし、約5年前に徳島県小松島市に移り住みました。
移住当初は、これまでのように夫の異動にあわせて拠点を移すつもりでしたが「子どもが保育園に入って、お友だちができて。子どものことを考えると、このまま拠点を置くのがいいかな」と徳島県への定住を決意しました。
2023年、小松島市が主催するリスキリング(学び直し)講座を受講。PCの基本操作やソフトウェアの活用方法、セキュリティの知識など幅広いITスキルを習得。後半にはインターンに参加し、リモートで職務を体験しました。
修了後、DX人材育成などを手がけるホワイト株式会社(神奈川県横浜市)と業務委託契約。フルリモートのデジタルマーケティング職として、徳島県にいながらプレゼン資料の作成やブログ記事の執筆などを担当しています。
「『子育てと両立できる働き方を叶えたい』と受講したリスキリング講座。実際に在宅ワークを始めてみて、自宅にいながら働けて、時間の融通が利くことのよさを実感しています。特に、学校から帰ってきた子どもを『おかえり』と迎えられた日に、やっぱりこの働き方がいいなと感じますね」。
現在は、市内施設でのパート勤務と在宅ワークの"複業"スタイルで活動中。「ゆくゆくは在宅ワークの比率を高めて、子どもとの時間をもっと増やしたい」とスキルを磨いています。
リスキリング講座と同時期に、もう一つ新たな挑戦を始めました。子どもの保育園で知り合ったお母さんたちと一緒に立ち上げた、地域コミュニティ「なりこま(なりわい小松島)」の運営です。
コンセプトは「なりたい!やりたい!をカタチに。共に歩み!つながるコミュニティ」。参加者みんなで調理から取り組む子ども食堂や、子育て中のお母さんたちが気軽に集えるおしゃべり会、メンバーのなりわいを持ち寄ったマルシェイベントなどを実施しています。
「子どもたちの笑顔を見られると本当に嬉しいんです」と充実感をにじませる島田さん。生き生きと話す様子からは信じられませんが、引っ越してきた当初は知り合いが一人もおらず、自宅に閉じこもりがちだったといいます。
「数年前の自分と同じような『誰に頼ったらいいのかわからない』『地域の細かい情報にたどり着けない』という悩みを持つ人に、なりこまの活動を届けたい」。実体験を原動力に奔走する島田さんは、移住したばかりの人はもちろん、移住を考えている人にとっても心強い存在。「活動拠点は小松島市ですが、市外の方にもぜひ参加していただきたいです! つながりが広がったらもっとおもしろくなるだろうな、と楽しみにしています」。
【おすすめスポット】
子どもと神社仏閣をめぐるのが好きで、おすすめは鳴門市の「大麻比古神社」。少し足を延ばして、香川県や淡路島の神社に行くことも多いです。
【メッセージ、アドバイス】
移住したばかりの頃は不安も多いと思いますが、一歩踏み出してみると楽しいことに出会えるはず。「なりこま」のような、地域に開かれたコミュニティに参加するのもおすすめですよ。