移住者インタビュー

Interview

Iターン30代専門・その他藍住町

歴史に彩られた、この町が好きです。

山本亜希さん

出身地:広島県

移住年:2007年

現住所:藍住町

職業:発掘調査員

取材年月:2016年2月

結婚を機に徳島に移住して約9年。今では子どもたち2人を新しい家族に加え、藍住町で充実した日々を過ごしています。町の発掘調査員としても活躍する山本さんに、藍住町の魅力を伺いました。

勝瑞遺跡の発掘調査員として。

--町の発掘調査員というお仕事に就かれていますが、きっかけは何だったのでしょうか?

山本さん:毎月、自宅に送られてくる町の広報誌に、発掘調査員の募集要項が掲載されていたんです。それを見て、何だか面白そうだなって。何となく頭に浮かんだのは、恐竜とかピラミッドを発掘調査するイメージでしたね(笑)。発掘調査員としての経験はまったく無かったのですが、思い切って応募してみたんです。

--藍住町と言えば国史跡の「勝瑞城館跡」をはじめとする文化遺産が有名ですね。

山本さん:阿波国守護だった細川氏が、室町時代後半に守護所を置いた場所が藍住町勝瑞でした。戦国時代に阿波の実権を握った三好氏も勝瑞を本拠にしていて、室町時代から戦国時代にかけて阿波最大の都市が形成されていたと言われているんです。細川氏や三好氏の関連遺跡は勝瑞一帯に広がると考えられていて、これまでの発掘調査によって徐々にその姿を現しつつあります。こういう知識や技術を先輩たちに教えていただけるので、どんどん興味が湧くんです。

--今は、どのような発掘作業をされているのですか?

山本さん:勝瑞遺跡関連の館や庭の跡地を調査しています。先ほど見ていただいた発掘現場には高低差があったと思いますが、広い庭の真ん中に池があったからです。歴史に彩られた町でワクワクしながら仕事ができるのは本当に楽しい。真夏や真冬の作業は、なかなかハードワークですけどね(笑)。

雄大な吉野川の風景に感動しました。

--なぜ移住先に藍住町を選ばれたのですか?

山本さん:主人との結婚を機に私も徳島にやってきたのですが、最初は隣町の賃貸マンションに住んでいました。子どもも生まれ、学校に近い場所に暮らしたいと思って、藍住町の一戸建てを購入したのがきっかけです。

--実際に住んでみて、どのように感じますか?

山本さん:小学校だけでなく、保育所や幼稚園も近いので、とても助かっています。藍住町には病院も多く、小児科もあるので安心感も大きいですね。あと、私がこの町に来て感動したのが吉野川の風景です。大きくて美しくて、遠くに山が連なる風景にとても奥行きがあるんです。私も田舎に住んでいたのですが、これほど美しくて雄大な川を見たのは初めてかもしれません。

--生活の利便性はいかがでしょうか。

山本さん:ちょうど私たちが引っ越した時期に、徳島でも最大級のショッピングモールが近くにできたんです。吉野川流域の田畑が広がる田舎でありながらも、街はどんどん開発が進んでいる地域なので、生活に困ることはありません。近くには子どもたちを遊ばせる大型公園もあり、たまに利用しています。

懐かしさも便利さも、すべてがある。

--徳島は車社会ですが、とまどいはありませんでしたか?

山本さん:私の田舎も車は必需品だったので、何の問題もありませんでした。逆に、小さなお店にも駐車場がある場合が多いので、車があればどこにでも行けます。インターチェンジにも車で5分ほどなので、神戸方面や香川方面、徳島県西部などのアクセスも抜群。神戸まで約1時間、故郷の広島にも約2時間ほどあれば帰ることができます。

--食生活についてはいかがでしょう?

山本さん:とれたての地元野菜が豊富に出回っているのが、徳島の自慢ですね。なかでも藍住町はニンジンの産地なのですが、シーズンになると、近所の方が食べ切れないほどのニンジンをもってきてくれたり(笑)。また、藍住町はその名の通り、藍の文化で栄えた地域でもあります。近くには藍染め体験ができる施設もあるなど、他のまちにはない魅力がいっぱいです。

--移住を考えている方々にメッセージをお願いします。

山本さん:移住をすると最初は友人たちがいなくて寂しい思いをするかもしれませんが、県内には子育て支援を積極的に行っているグループもあるので安心です。私もイベントを通じてたくさんの友人ができ、ママ友を作ることができました。学校や病院、買い物環境などに恵まれた藍住町は、働きながら子育てをするにはとてもいい場所だと思うので、ぜひ足を運んでみてください。