こんにちは!
とくしま若者回帰アンバサダーの高延(こうのべ)です!
「徳島でも自分の好きな活動をやっていけば見てもらえる」
そう語るのは、大阪からUターンし、徳島で農業を営みながら版画作家としても活躍されている平瀬恵子さんです。近年、農業を行いながら自身の好きな活動をする、「半農半X」という働き方が注目されてきています。そんな中で、平瀬さんは「半農版(半)画家」としてご活躍されているとのことで、様々な視点からインタビューさせて頂きました。
大阪の芸術大学から徳島へUターン
平瀬さんは徳島出身で、幼いころから芸術に興味がありました。そこで、大学進学の際に大阪で芸術の道でキャリアを積もうと考え、大阪の芸術大学へ進学。その後、大学の副手に就任されました。その際に、当時交際していた今の旦那様が「地元の徳島で仕事をしたい」とUターンしてしまい、1年間は大阪に1人残り副手として働いていたそうですが、人生の先輩である大学の先生に背中を押され、平瀬さん自身も徳島へUターンすることを決心しました。
徳島でも芸術家として活躍できる!
徳島にUターンした後は、徳島でご結婚され、子供も2人授かり、子育てに専念しつつ合間を縫って芸術関連のお仕事をされていたそうです。大阪で芸術のキャリアを積みたいと考えていた平瀬さんですが、徳島にUターンしてきた後も、お誘いを受け喫茶店で個展を開催し、それをきっかけに「徳島版画」という会への招待も受けたそうです。さらには、その会での展示会に作品を出展したところ、見事大賞を受賞。そのことが版画作家としての自信につながったとのこと。徳島は都会に比べ芸術の機会が少ないと思われがちですが、近年ではSNSも発達し、「徳島にいても自分の好きな制作を続けていけば多くの人に見てもらうことができる」と、徳島での芸術家として活動することについて、明るく語っていただきました。
農業の面白さを知ったきっかけ!
平瀬さんは実家が農業を営んでおり、子供のころから農作業で毎日大変そうな母を見ていたため、Uターン当初も農業をやりたいとは考えていなかったそうです。しかし、ある時、規格外となってしまう「なると金時」を、当時話題になっていたフリマアプリに出店してみたところ、大盛況。購入者様から「美味しかった」「また買いたい」など、ポジティブな声を多く貰ったそうです。「子供のころから何気なく食べていたものがすごく美味しいものなんだ、ということに気が付き、農業の価値に気づき始めました!」と、農業の面白さを知った際の感動を教えて頂きました。さらには産直販売も始め、オリジナルキャラクターを作って商品を差別化するなど、農家としてもご活躍されています。
「半農半X」の働き方は大変?
農業というのは時期ごとにやるべき作業が決まっており、収穫の時期など忙しい時期は農業に専念し、それ以外の時期で個展など作家としての活動に専念するという形で、年間スケジュールを決めておくことで上手く農業と作家のバランスをとっているとのことです。このように、ある程度自由にバランスをとることができる、というのが「半農半X」という働き方の1番の魅力なのだそう。しかし、農業は肉体的に、作家活動は精神的に、体力が必要なのでその点では、やはり大変なようです。
都会には無い徳島の魅力?!
徳島では都会に比べ人口が小さいからこそ、個人が目立ちやすく輝きやすい環境にある、と平瀬さんはいいます。若くて頑張っている人がいると注目され、その人のキャリアや活動を取り上げてもらえることが多いそうです。
さらに、子育てにおいては豊かな自然が身近にたくさんあるということも、都会には無い徳島の魅力だそうです。幼少期の子供には豊かな自然の中で遊ばせてあげたい、というのが親心というものです。そんな時に、大きな公園がや川、キャンプ場などが近くにあることはとても魅力的なものだそうです。徳島は横のつながりが密接で、同世代のママ友・パパ友が多く、協力や相談がしやすい環境にあることも徳島の魅力の一つなのだそう。
最後に
平瀬さんのUターンは当初前向きなものではなかったそうですが、今では徳島での暮らしに満足しているとのことです。その背景には、徳島でも芸術家として活躍できることや、農業の魅力に気付き若い農家仲間も多くできたことなどがあり、「好きな活動を続けていれば見てもらえるし、自然とご縁が生まれる」と、徳島での「半農版(半)画家」としてのこれまでの活動を振り返っていただきました。平瀬さんのお子さんも、徳島で「半農版(半)画家」として楽しそうにご活躍されている母の背中を見て、最近では「自分も農業しながらアーティストになりたい!」と言っていたそうです。
この度の取材を通じて、これからは「半農半X」という新しい農業とのかかわり方がより増えることが必要だと感じました。さらに、「農」と「X」とを両立させ、成功させることができる環境が整っているのがここ徳島である、と新たな徳島の魅力を発見することができました。
「徳島に移住したいけど芸術関連のチャンスが減るのが不安」「Uターンして実家の農業を手伝いたいけど自分の好きな活動もやりたい」など悩んでいる方がいれば、是非思い切って移住してみてください!自分の好きな活動を見てもらい活躍することができる魅力いっぱいの場所、徳島で、皆様をお待ちしております!