移住者インタビュー

Interview

Iターン地域おこし協力隊那賀町

とくしま地域おこし協力隊【那賀町 三嶋さん】

那賀町地域おこし協力隊に2023年7月から着任している三嶋 紗織さん(神奈川県相模原市出身)にお話を伺いました!(2025年9月取材)

Q1協力隊になる前は何をしていましたか?

スウェーデンで3年ほど機織りの勉強をしていました。大学時代に卒業論文でオルタナティブスクールについて調べていた際、北欧独自の「人生のための学び」を提供する成人教育機関「フォルケホイスコーレ」に出会いました。「フォルケホイスコーレ」には手工芸学校のような要素もあります。私は自分で服をつくるくらい昔からものづくりに関することが好きでした。大学卒業後一旦は日本で就職しましたが「フォルケホイスコーレ」で学ぶために退社してスウェーデンへ渡りました。

Q2なぜ那賀町の地域おこし協力隊になったのですか?

スウェーデンで学ぶうちに「母国・日本の古い織物に携わりたい」という思いが強くなっていきました。帰国して調べていると、日本古来の織物「太布(たふ)」が那賀町木頭にしか残っていないことを知りました。当時の阿波太布製造技法保存伝承会(保存会)は、数人が週に一度集まるのみで活動しており、太布づくりはまさに風前の灯火でした。「自分にできることがあるのではないか」と考え、地域おこし協力隊として那賀町に移住しました。

Q3実際に那賀町に移住して暮らしてみていかがですか?

地域の人々がとても温かいです。そして、木頭地区の川が驚くほど綺麗で、魚と一緒に泳げるほどに水も空気も澄んでいます。自然と共にある暮らしが心地よいですね。

Q4どんな活動をしていますか?

太布保存会で技術を学びながら、太布の製作や発信を持続可能な形へ昇華すべく事業化を進めています。事業の柱は二つ。一つは名刺入れや反物などの太布製品づくり。もう一つはワークショップの開催です。国内外から参加者が訪れ日本の古い知恵に触れて感激して帰られる姿を見ると、この活動の意義を強く感じます。

 <原料となる楮(こうぞ)畑>

 <糸績(う)みの様子>

Q5活動中に大切にしていることは何ですか?

土足で踏み入らないように謙虚な姿勢を心がけています。外から新しいものが入ることに抵抗を感じる方もいらっしゃると思います。特に太布は、先輩方が長年の苦労で守ってきたものです。だからこそ、時間をかけて少しずつ信頼関係を築き、受け入れていただけるように心配りをしています。

Q6これからやっていきたいことは何ですか?

太布の事業化をしっかり形にすることです。製品づくりとワークショップの両輪で、太布を守りながら新しい価値を生み出していきたいと考えています。

 <太布でつくった名刺入れ>

Q7徳島県の魅力は何だと思いますか?

「阿波藍」の文化が息づく暮らしは徳島ならではの大きな魅力です。県内の生産者や藍染め工房へ見学に伺いましたが、貴重さを改めて感じました。また人とのつながりも魅力だと感じています。 太布に関心を持ってくださる事業者も多く、ありがたいつながりが広がっています。県外デパートでの販促会やリフォーム会社でのイベントにてワークショップ出展、阿波十郎兵衛屋敷での販売もさせていただきました。見学に行ったり、逆に興味を持って訪れてくださったり、そんな交流が次へとつながっていくのだと実感しています。

<三嶋さんが那賀町で一番好きな風景 木頭地区の出原橋から見える那賀川>