移住者インタビュー

Interview

Iターン地域おこし協力隊美波町

とくしま地域おこし協力隊【美波町 熊谷さん】

美波町地域おこし協力隊に2022年4月から着任している熊谷亜未さん(宮城県石巻市出身)にお話を伺いました!(2025年3月取材)

Q1協力隊になる前は何をしていましたか?

学生の間は宮城と福島で生活しており、就職を機に上京し会社員として、7年間センサー設計の開発業務に従事していました。

Q2なぜ美波町の地域おこし協力隊になったのですか?

会社員時代は旅行が好きで、2015年に四国一周旅行をした際に初めて徳島を訪れました。美波町には一日だけ滞在したんですが、大浜海岸の目の前にあるうみがめ荘に宿泊した時に日和佐のファンになり、いつか(定年退職後くらいには)美波町へ移住したいと考えるようになっていました。その後、2021年に美波町で「たんにゃ地ビール地域活性化プロジェクト」の担い手として地域おこし協力隊が募集されている情報を見つけ、迷わず応募しました。

Q3実際に美波町に移住して暮らしてみていかがですか?

旅行で美波町に訪れた時から、「海も、星も綺麗。そして何より町の雰囲気が好きだな。」と思っていました。移住してからは、町内の飲食業や宿泊業など素敵な事業者の多く知り合い、一緒にイベントの運営や出店を通して仲良くなることができ、多くの人から地ビール起業を応援してもらえる環境で、とてもありがたく感じています。

Q4どんな活動をしていますか?

美波町日和佐地区にある古い漁村集落の町並みが残る「あわえ」にある国登録有形文化財「谷屋(たんにゃ)」の敷地内にビール醸造所を開業して、地域の交流拠点として、町外から人を呼び込み関係人口創出の場にすることを目的に活動していす。任期中に開業するために、1年目は月の半分以上を岡山の醸造所で弟子入りのような形で醸造研修や販売研修を受けました。当初の計画では2年目に醸造免許を取得、開業してビール作りをスタートさせる予定でしたが、醸醸造免許をとるために必要な公共工事が大幅に遅れてしまい、活動計画の見直しを余儀なくされました。自分の力ではどうしようもないトラブルの連続でいろいろな役所の窓口と申請の修正や追加対応に奔走する日々を過ごしましたが、何とか3年目の11月末に醸造免許が交付され、醸造を開始することができました。そして、一月には念願のオープニングイベントを開催することができました。

Q5活動中に大切にしていることはありますか?

開業時期の見通しが立たない状況には、正直焦っていた時期はありました。ただ、一方で1年目は研修で岡山に行くことが多く、移住したのに美波町に居ない状況だったので、いっそのこと切り替えて、2年目は地域との関わりを持つことに時間を割こうと考えていました。具体的には、「谷屋」の活用方法の検討や、いろいろなイベントに顔を出して企画や運営に関わることで、なるべく地域との関わりを持つように心がけました。

Q6これからやっていきたいことは何ですか?

直近の目標は「日和佐にビール屋さんがあるよね」と知ってもらい、実際にビールを飲んでみたいと思う人を増やしていきたいです。そのためにも、いろいろなイベント出店を通して日和佐ビールを知ってもらう機会を増やそうと思っています。また、ビールは瓶に詰めて卸すことができるので、このビールをきっかけに町外の方にも美波町を知ってもらって、美波町に訪れるきっかけになれれば嬉しいです。豊かな自然や町並みだけでなく、素敵な飲食店や宿が多く、一度訪れれば美波町を好きになってもらえるはずなので、町の事業者と一緒に良い循環を生み出していきたいです。

Q7商品のPRポイントを教えてください。

現在、瓶で2種類のビールを販売中です。日和佐の地下海水を使った「Ocean Saison」は非常に飲みやすく爽やかな塩味が特徴になっています。もう1つの、「YUZU IPA」はふわっとゆずの香りが感じられるフルーツビールで女性に好評です。どちらも道の駅日和佐の物産館で販売中なので、ぜひお買い求めください。今後も徳島の良さを味で伝えられるように、柑橘や特産品を使った限定ビールを作っていく予定です。

<販売中の2種類のビール>

 

Q8徳島県の魅力は何だと思いますか?

私の住む美波町は海も山も近く、すぐに自然に触れられることが本当に魅力的だと思います。疲れた時に、大浜海岸に行って星空を眺めたり、少し車を走らせて山や川でリフレッシュすることができるので、以前よりもドライブに出かけることが多くなりました。

<熊谷さんが気分転換によく訪れる「大浜海岸」>