はじめまして!
春の気配にわくわくしている、AWAIROアンバサダーのはるこんです!
「ぽかぽか陽気に包まれながら、青空の下で絵を描くなんて休日、充実してるなぁ…」
「休日は美術館に行ったりしてます! とかおしゃれなこと言ってみたいなぁ…」
とぼんやり妄想しながらふと、美術館ってどんな風に楽しむんだっけ?
そもそも美術館ってどんな場所だっけ?
美術館に行くからには知識をつけておかないといけない?
など、気になることがたくさん浮かんできました。
美術館のことは美術館の方に聞くのが一番!
ということで『徳島県立近代美術館』の館長・中村さん、学芸交流課長・安達さん、学芸員・宮﨑さんに
お話をうかがってきました。
展示の裏話や、美術館を楽しむコツを教えてもらったので、美術館をもっと身近に感じられると思います!
苦労の連続?!企画展示の裏側
『徳島県立近代美術館』では所蔵作品を展示する「所蔵作品展」と、
日本各地、世界各地の作品を借りて期間限定で展示する「特別展」が催されています。
年に3~4回催される特別展は、絵画、版画、彫刻、現代アートなどジャンルも時代もさまざま。
中には徳島ゆかりのアーティストや作品の展示も企画されています。
特別展をするにあたって、重要なのは切り口。
食パンの味が切り方で変わるように、同じ作品群であっても、アプローチの仕方を変えるとまた違って見える…。
「こういう見方をすればおもしろいんじゃないか?」
と、フレッシュな切り口であることを意識して企画を考えているそうです。
それから作品について知る。
単純なようで大変です。
作者の人物像、生きた時代、どの時期の作品かなどの周辺情報を組み合わせて見えてくるものを企画という形にします。
忘れてはいけないのが作品を傷めないこと!
作品は失われると二度と戻ってこないですからね!
搬送中に傷つけないのはもちろん、光も作品にとって一利一害。
光によって作品は傷むけど、光があるから私たちは作品が見える…。
作品を次の世代、またその次の世代へと残していくために、少し暗いぐらいで我慢しましょう!
(多少暗くても目の調節機能で十分鑑賞できるそう。身体ってすごい!)
これだけ管理するのが大変なら、
曲がりなりにも作り手の一人として、「保管しやすい作品にせねば!」と思いましたが、
学芸交流課長・安達さんは
「作る人は、自分の表現したいことが表せるように自由に作ってください、私たちはそれに応じて管理します!」と。
かっこいい…!!!!!
美術館は作品をいい状態で保管するための場所でもあることを再認識しました。
企画を考えて実行するのは苦労の連続…
でもそうおっしゃる学芸員さんたちはとても楽しそうでした!!
美術館って敷居が高い?どう楽しむ?
美術館で作品鑑賞と聞くとなんだか高尚で難しそうだなぁ。
そう感じていませんか?
大学で美術を専攻している者としてお恥ずかしい話かもしれませんが、取材前の私がそうでした。
制作系の授業は大好きだけど、概論や歴史系の授業は苦手な私が
「美術館の楽しみ方を教えてください!」と単刀直入に聞いてみました。
今までは「美術館に来たのだから!」と気合を入れて作品を全部目に焼き付けてやろうと必死で鑑賞していましたが、
パワーを持っている作品たちばかりなので、それら全部に真っ向から向かっていくのはちょっと疲れていました。
ところが、
館長・中村さんによるとすべての作品を観る必要はなく、
気になったものをじっくり鑑賞するのがオーソドックスな楽しみ方だそう。
「事前に知識がないと楽しめないというのも思い込み。
作品との出会いを楽しみに、さらに気になるものがあれば頭のなかでツッコミを入れる。
『いったいこれは何なんだ!!』みたいに。
そうしてどんどん知っていく、知っていればよりおもしろい」
と学芸交流課長・安達さん。
―まずは美術館という場の雰囲気を楽しんで、
そこで気になる作品に出会ったらそれをさらに深く楽しめばいい―
作品との縁結びの場みたいで素敵だなと感じました!
学芸員・宮﨑さんからは
「どれか1つ作品をもらえるとしたら、どれをもらおうかな、と考えながら鑑賞する」
というおもしろい楽しみ方を教えてもらいました。
「これは部屋に置くには大きすぎるなぁ」
「リビングのインテリアと合いそう」
なんて考えながら観て回るのも楽しそうですね!
気軽に行ける非日常
美術館は、所蔵作品はもちろん、徳島にいながら日本中、世界中のさまざまな作品に触れることができる貴重な場所。
そうでありながらも、お話を聞いていると思っているよりも敷居は低く、
「おしゃれな気分を味わいたい!」
「ちょっと時間が空いたから行こうか」
という、カフェ感覚で訪れていい場所、日常の中に気軽に取り入れられる非日常だと感じました。
さらに『徳島県立近代美術館』は、子どもを対象とした出前授業や展示解説など、
子どもや親が身近に美術館を感じられるような取り組みも行っています。
「子どもが騒ぐかもしれない」という心配から小さい子どもを連れての来館を敬遠してしまいがちですが、
これからもっと通いやすくなっていくのかもしれませんね。
仕事、勉強、家事…日常から切り離されたいと感じた時、
ぜひ美術館を訪れてみてください!
きっといい出会いが待っています!
※役職は取材時(2020年3月)のものです
1998年2月生まれ、徳島県阿南市出身、徳島市在住。
徳島大学卒業。大学では美術(主に絵画、デザイン少し)を専攻。趣味は節約とダイエット、特技はリバウンド。食べ物なんでも好きです。徳島の日常のちょっとええとこ探しに今日も自転車乗り回してます。