初めまして!
徳島大学2年生の杖谷英音と申します。
生まれも育ちも徳島です。学生時代は、都会生活に憧れながらゲームに明け暮れていましたが、今更ながら、釣りや山歩きにハマっており、自然豊かな徳島県の魅力を存分に再確認しているところです。
今回は、大阪で華やかなアパレル業を経験しながら、徳島へUターンし起業や市議会議員として、ご活躍されている大西みきさんへ取材のチャンスをいただきましたので、盛り沢山の取材内容から一部を抜粋して紹介させていただきます。
Uターンのきっかけ
大西さんは、短大卒業後、大阪でアパレルの仕事をされていましたが、大阪のフェスで徳島出身の旦那様と出会い、結婚をきっかけに徳島へ帰郷することを決断しました。大阪での生活の中、徳島への思いは持ち続けていたものの、具体的な活動には踏み出せていませんでした。しかし、帰郷を決断後、徳島への気持ちがどんどん強くなっていったそうです。
ミレア徳島の立ち上げ
帰郷後、大西さんは祖父の会社に就職し、大阪でのアパレル業の経験を活かしながら飲食店の立て直しに取り組みました。試行錯誤を重ねた結果、赤字だった店舗の黒字化に成功しました。
その後、妊娠・出産を経て、子育てをしながら働くことになりましたが、その際、女性が子育てしながら働くことの難しさに直面しました。心身ともに追い詰められ、育児相談の電話窓口に何度も相談するなど、精神的に厳しい時期を過ごされました。
この経験から、「子育てで自分の夢を諦めてほしくない、女性も輝ける環境をつくりたい、ママが未来への希望を持っていけるように」という想いが生まれ、ママさんや子育ての支援をするために、“子育て支援創造スペースミレア徳島”を立ち上げることを決めたそうです。
大阪とのギャップ
都会では自動車を置くところが少ないため、移動は主に公共交通機関を利用する方が多いです。
一方で、地方では主な移動手段は自動車です。特に小さな子供と移動するときは車があると大変便利で、自然な環境にも直ぐに行けるのは都会にないメリットだと感じるとのことでした。
徳島での起業について
徳島での起業について伺ったところ、都会では女性の活躍に目を向けている方や社会問題をビジネスにする方、シビックプライド(地域社会への貢献)のような事業をしている方が大勢いますが、徳島ではまだ少なく、0から1を生み出すような事業に取り組みやすいのだそうです。これは、徳島の地域特性や商習慣が長年培われてきた中で、新しい事業分野にチャレンジする機会が多く残されているためかもしれません。
そんな中で大西さんは、「徳島ではまだ競合が少ない分野が多く、それはビジネスチャンスと捉えることができます。ただし、人口規模を考慮すると、事業内容によっては商圏を徳島に限定せず、より広い地域を視野に入れる必要があります。」と、徳島での起業における現状を語っていただきました。
Uターン後の新たな挑戦
大西さんは子供の頃、地域の方に「徳島ってどんな県なん?」と訪ねたとき、「なんもない。」とされ即答されたことを覚えており、その時、自分の子供には「なんもない。」とは言いたくないと心から思われたそうです。
また、「徳島県民が徳島の魅力を感じていないのに、県外の人に徳島の魅力を伝えられるわけがない。徳島を魅力的にしていくために、まず、県民自らが徳島の魅力を理解し、価値を見出さなければならない、徳島県民が自分の町を誇りに思えるように、徳島を創り上げて行きたい。」と感慨深く決意を語られていました。
Uターンに迷っている方へ
大西さんより、「徳島出身で県外に住んでおり、都会での暮らしや故郷への想いに迷いがあるなら、ぜひ徳島に帰ってきてほしい。徳島にはマイナスな面も多々あると思うけれど、自分の力で創り上げていくことができる伸びしろのある街だと思う。徳島県民が徳島を紹介するとき『何もない。』と言わなくなった時、徳島の新たな魅力が創造できたのだと思います。自分の街を誇りに思えるようになってほしい。そうなれるように、迷いがある方は一緒に徳島を創り上げていきませんか。」と熱い勧奨を頂きました。
大西さんの将来の夢は、家業と仕事を両立し、子育てが終われば、夫婦で世界一周旅行をし、様々なフェスを巡ること。また、米津玄師さんと友達になりたいのだそうです。私も、大西さんの徳島に対する熱い思いに触れ、皆さんと一緒に素敵な徳島を創って行きたいと思いました。